
運動麻痺症状の増悪を伴う脳梗塞症例とその病態特性について 五十嵐 真宙1) 杉山 聡2) 1)千葉脳神経外科病院 リハビリテーション科 2)東都大学 幕張ヒューマンケア学部 理学療法学科 日本における脳血管疾患リハビリテーションの割合は非常に多い.その中でも脳梗塞患者が多く,その病型,病態を理解することは臨床上重要であると考える.脳梗塞には,主にアテローム血栓性脳梗塞,心原性脳塞栓症,ラクナ梗塞の3つの病型が存在する.しかし,どの病型にも当てはまらず,症状が進行性で治療抵抗性のある病型が存在する.この病型の病態特性について,実際の症例データと近年の知見を併せて報告する.また,現在行われている治療法や臨床上での注意点等についても共有する. |
右後大脳動脈領域の出血後に触覚性失語を呈した症例 五十嵐 真宙 1) 杉山 聡 2) 1) 千葉脳神経外科病院 リハビリテーション科 2) 東都大学 幕張ヒューマンケア学部 理学療法学科 触覚性の呼称障害は日常生活で大きな支障をきたすことは少なく,見落とされがちであり,その報告は少ない.今回,右後大脳動脈領域の出血後に触覚性呼称障害を呈した症例を経験したため,報告する.本症例は体性感覚に明らかな障害はなく,触覚性に物体の素材や形態の認識,道具の使用の身振りは可能であったが,物品の呼称ができなかった.触覚性の物品呼称障害には触覚性失認や触覚性失語が知られているが,その発生機序などについては不明な点が多い.本症例の神経心理学的症候を共有し,その症候と発生機序の理解を深めるため,話題提供する. |
使用行動と収集行動が併発した両側前頭葉損傷例 江原 真人(秋山脳神経外科病院 リハビリテーション科 昭和医科大学大学院 保健医療学研究科) 【目的】前頭葉内側・眼窩部損傷で知られる使用行動(UB)と収集行動(HB)が同時に出現した例は報告されていない.本報告は,両側前頭葉脳挫傷後に両行動が併発した症例を通して相互作用や臨床的な影響について検討する.【症例】80代男性.買い物中に転倒し当院に救急搬送.CT画像で両側前頭葉内側・眼窩部に高吸収域を認め,脳挫傷と診断.運動麻痺・感覚障害はなかったが,MMSE6/30,RCPM22/36,FAB4/18と前頭葉機能低下を示すも知的水準は維持していた.【経過】UBとHBは発症5~7日目から同時に出現した.UBは日常物品に,HBは病棟物品に見られた.収集物は「顔拭きに使う」と一部使用して正当化していた.40日目にMMSE21/30まで改善したがFAB8/18と抑制低下は遷延し,性的発言などの社会的逸脱行動を示した.【考察】前頭葉内側・眼窩部の抑制系の破綻によりUBとHBが相互強化し,収集物の使用による行動の正当化が蓄積を促進し,抑制機能の低下が社会的逸脱へ波及した可能性が示唆された. |
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